大正ロマンインテリアでお部屋を変身させる5つのコツ
投稿日:2021年8月12日 | 最終更新日:2021年8月12日
インテリアの中で「大正ロマンスタイル」と言われるインテリアは、明治大正時代にかけて生まれた日本独自の和洋折衷スタイルです。
レトロモダンな建築の洋館や、和室の中に洋風デザインを取り入れたインテリアなど、どこか懐かしくて趣のあるデザインが魅力的です。
欧米の華やかさと日本の落ち着きを織り交ぜた「大正ロマンスタイルインテリア」を作るには、どのようなところに気をつければいいのでしょうか。
インテリアコーディネートをする時のポイントをまとめてみました。
腰壁
腰壁とは、床から腰高くらいまではる別仕上げの壁のことを言います。
壁は、床から腰高までの間に傷や汚れが付きやすいので、壁を守る仕上げとしてはられたり、また、空間にリズムをつくる役割として使われたりします。
「大正ロマンスタイル」は、腰壁の仕上げ材は木を使い、それが良い感じで「レトロ感」を感じさせてくれます。
腰壁の施工例は、歴史あるホテルなどで目にすることがあるのではないでしょうか。
ホテルなどに比べると住居は天井高が低いので、腰壁も少し低めにして視線を下げることで、天井の低さが気になりにくくなるでしょう。
格子入りガラスとステンドグラス
格子入りガラスやステンドグラスも、腰壁に続き大正ロマンインテリアには欠かせないアイテムです。
障子や襖が中心だった日本に、ガラスや色ガラスを使ったステンドグラスが普及し始め、建具に使われるようになりました。
トップの写真のように、格子の組み方に一工夫あるものは、おしゃれ度が上がりますね。
ガラスは、板ガラスと乳白ガラスや結霜(けっそう)ガラスと合わせて建具にすると、風情が出ます。
アクセントには、当時大流行したステンドグラスを使うのはいかがでしょうか。
光がたっぷり差し込む場所に使うと、ガラスの美しさが際立つこと間違いありません。
家具と照明
家具コーディネートは、必ず脚部や椅子・ソファの肘部分は木製のものを選ぶように心がけて、クラシカルな雰囲気のものを選びましょう。
装飾あるような遊びが感じられる家具は、大正ロマンのイメージによく合います。
色はダークブラウン色がおすすめで、艶感のあるものならエレガントシックな印象になるでしょう。
照明は、乳白ガラスや装飾のあるガラスにアイアンが合わさったシェード付き照明にすると、部屋の雰囲気は一気に大正ロマンの世界へと変わると思います。
柄
椅子・ソファやカーテンなどファブリックのインテリアに、柄物を取り入れてみましょう。
銘仙柄(銘仙とは「平織りの絹織物」のことで大正時代にはやった女性の普段着)や、草木や花を用いた植物柄、市松模様や矢羽根柄などの幾何学模様など、レトロモダンな印象のある柄はおすすめです。
また、絨毯やラグも採用してほしいアイテムです。
シンプルな和室に、柄物の絨毯やラグを敷きクラシカルな椅子やテーブルを置くと、大正ロマンの雰囲気をグッと高めてくれるでしょう。
配色
ベーシックカラーは濃い茶色で、使い込まれた木の色をイメージしてほしいと思います。
ベーシックカラーとして使いたいので、床・建具・窓枠などは同系色で揃える感じです。
代表的なアクセント色は「シックな赤」で、「くすみのある明度を落した(落ち着いた)赤」を選ぶようにしましょう。
絨毯・ラグ・椅子(座面)に使うと効果的ではないでしょうか。
色数を増やすと賑やかで落ち着かない印象となるため、色数は限定するようにしてください。
まとめ
明治~大正~昭和とみていくと、そのインテリアスタイルには「明治ハイカラ~大正ロマン~昭和レトロ」と移っていきます。
明治ハイカラは、明治時代に流行した男性洋装のハイカラ―(高襟)が語源となっているようで、純和風なインテリアに西洋のテイストが混ざり始めたスタイルを指します。
昭和レトロは、大正ロマンよりもさらに西洋のインテリアを取り入れた近代的なスタイルで、金属が使われた家具やレザー製品を使いました。
そんな明治と昭和に挟まれた大正ロマンは、和と洋が見事に調和された魅力あふれる独特のスタイルではないでしょうか。
ゆったりとした贅沢なスタイルと感じる「大正ロマンスタイル」、木の色合いと、和洋折衷インテリアを意識すれば、比較的作りやすいスタイルだと思います。
コーディネートに悩んだら、老舗ホテルや教会、カフェや歴史ある近代建築などが参考になるのではないでしょうか。