フローリングにラグは必要?ラグを敷くメリットや選び方のポイントを解説
投稿日:2024年11月20日 | 最終更新日:2024年11月20日
個人的にフローリングにはラグを敷くべきだと考えますが、ライフスタイルによってはラグがあることをデメリットを感じる方もいるようです。
本記事では、フローリングにラグを敷く必要性とメリットについて解説します。ラグを敷くべきか迷っている方の参考になれば幸いです。
フローリングにラグは必要?
フローリングにラグが必要かどうかという議論について、インテリアコーディネーターとして結論を申し上げると「ラグは敷くべき」だと考えます。
ラグは本来、暖を取るために毛皮を敷いたり、暑い時期に植物の皮を敷いて快適性を高めたりするためのアイテムでした。床に座って作業する時はクッション代わりになるので、お尻の痛みを和らげるのにも役立ちます。
ライフスタイルの変化や住まいの欧米化によって、ラグには機能性だけでなくデザイン性も求められるようになりました。その結果、インテリアとしての要素が強くなり、ラグは必要か?という議論に行き着いたものと感じます。
ミニマルな暮らしをしたい方や、絶対にラグなしがいい!という強いこだわりがある場合を除き、個人的にフローリングにはラグを敷くことをおすすめします。
フローリングにラグを敷くメリット
インテリアコーディネーターとしてお伝えしたい、フローリングにラグを敷くメリットには次のものがあります。
- 1.フローリングを傷から守る
- 2.ホコリっぽくならない
- 3.ゾーニング効果がある
- 4.生活音を軽減できる
- 5.ケガの予防につながる
- 6.光熱費を削減できる
- 7.インテリアとして活用できる
それぞれのメリットを詳しく解説します。
1.フローリングを傷から守る
フローリングにラグを敷くメリットの一つが、床の傷や痛み防止です。
小さな子どもやペットのいるご家庭は、おもちゃ遊びや引っ掻き傷によるダメージが増えやすい傾向にあります。一度できた傷を完全に修復するのは困難なので、少しでも長く状態をきれいに保つにはラグを敷くのが最適解です。
ダイニングは椅子を出し入れするたびに傷のリスクが高まりますが、ラグがあればダメージの蓄積を最小限に抑えられます。うっかり食器を落としてしまっても、ラグが緩衝材の代わりとなって傷や凹みを和らげてくれるでしょう。
2.ホコリっぽくならない
ラグのないフローリングを観察しながら歩くと、思っている以上に小さなホコリが舞い上がっていることに気が付きます。
家の中にあるホコリのうち、約7割を占めるのが衣類や寝具などから出る繊維ボコリです。数日お掃除をサボると、部屋の角にフワフワとしたホコリが溜まっているのを見かけることがありますよね。
このホコリは、人の動きや開口部から入り込む風によってフローリングの上をフワフワと移動します。ラグがなければ、ホコリっぽさや汚れた印象が強調されてしまうでしょう。
対して、ラグのある空間はホコリがラグに絡みつくので、ホコリっぽい印象は大幅に軽減できます。ラグがホコリを絡め取ることは不衛生だという考え方もありますが、ラグの有無に関わらずこまめな掃除は必要です。
以上の理由から、ラグには清潔感を出すという役割があることもわかっていただけるのではないでしょうか。
3.ゾーニング効果がある
ゾーニングとは、空間を視覚的・機能的に区別することを言います。
たとえば、リビングにあるソファの足元にラグを敷くことで、ソファ廻りを華やかに演出し、視覚的にリビングスペースであるということを訴えることができます。家具やインテリアの色やデザインによって、空間にメリハリをつけるのがゾーニングの役割です。
ラグを敷くことで「ここはリビング」「ここからはダイニング」といった区別ができ、雑多なイメージを抑えてまとまりのある空間に見せることができます。
4.生活音を軽減できる
ラグには音を吸収する効果があり、足音や椅子を動かす音などを軽減するのに役立ちます。
アパートやマンションなどの集合住宅では、隣家や下の階へ住む人への配慮が求められます。生活音は近隣住民との騒音トラブルにつながることもあるため、ラグを敷くだけでトラブルを回避できるのであれば活用しない手はありません。
5.ケガの予防につながる
ラグには転倒時の衝撃を和らげる効果も期待できます。
フローリングはラグを敷いた床に比べて滑りやすく、小さなお子さんやお年寄り、ペットがいるご家庭ではケガのリスクが高まります。弊社でも「床が滑りやすく困っている」というご相談は年々増加している傾向です。
フローリングでの転倒やケガの予防には、ラグを敷くのがもっとも手軽な方法です。滑り止めのついたラグや柔らかい素材のラグを選ぶことで、生活環境をより安全に保つことができます。
6.光熱費を削減できる
ラグを敷くと床からの冷気を遮断し、冬場はあたたかさを保ちやすくなります。
反対に、夏はフローリングに直接触れるのを避けられるため、エアコン効率が向上し、結果として光熱費の削減につながります。
熱伝導率が低く、保温性と機能性の両面で優れているのがウール素材のラグです。吸水性も高いので、汗をかいてもベタつきにくいメリットがあります。
健康と家計の両方に優しいラグは、ぜひとも有効活用してほしいものです。
7.インテリアとして活用できる
ラグは単なる敷物としてだけでなく、インテリアの一部として空間を彩る役割も果たします。
ラグのデザインや色合いを工夫することで、部屋の雰囲気は見違えるように変化します。ラグを取り替えるだけで簡単に気分転換できるので、気軽に模様替えしたい時はラグを新しくしてみるのがおすすめです。
フローリング用ラグの選び方とチェックすべきポイント
フローリング用のラグを選ぶ際は、デザインと機能性の両方を考慮することが大切です。
ラグの購入を検討中の方は次の5つのポイントをチェックしましょう。
- 厚み
- サイズ
- 機能
- 素材
- 色
ここからはそれぞれのポイントを詳しく解説します。
1.厚み
ラグの厚みは快適さと防音効果に直結する重要な要素です。
厚みがあるラグはクッション性が高く、転倒時のケガ防止や防音効果が向上します。寝転がっても痛くないので、小さなお子さんやペットがいるご家庭に最適です。
一方で、薄手のラグは掃除がしやすく、家具の脚でへこみができにくいメリットがあります。ドアやクローゼットの開閉時にも干渉しにくいですし、お掃除ロボットがラグの毛先を巻き込む心配もありません。
家族構成や部屋の用途によって最適な厚みは異なるので、暮らしをイメージしながらライフスタイルに合うものを選んでくださいね。
2.サイズ
ラグのサイズは部屋全体のバランスを取るために重要なポイントです。
リビングならソファの前面からテーブルまでを覆うサイズ、ダイニングなら椅子を引いたときにすべてがラグの上に乗るサイズが理想です。傷防止が目的であればソファやテーブル、ダイニング周辺など人が集まるエリアにはマストでラグを敷きましょう。
転倒やケガ対策、光熱費削減が目的なら敷き詰めカーペットがおすすめです。部屋の広さに合わせて敷き詰められるタイルカーペットや、1cm単位でカットできるオーダーカーペットも便利です。
3.機能
フローリング用ラグには、防音や滑り止め、抗菌などさまざまな機能を備えたものがあります。
子どもや高齢者がいるご家庭では、滑り止め付きのラグが最適です。汚れが気になる方は耐水性の高いラグや洗えるラグを選ぶと安心です。
ペットと暮らしている方には、抗菌・防臭機能があるラグが支持されています。ラグ選びの際は、使う場所や目的に応じて必要な機能が備わっているかを確認しましょう。
4.素材
ラグの素材は、使用感やお手入れのしやすさに大きく影響します。
ウール素材はやわらかく保温性が高いので、足元が冷えやすい時期に最適です。普段のお手入れは掃除機がけで十分ですが、水洗いするには多少の手間がかかります。
ポリエステルやナイロン製は耐久性が高く、手入れが簡単な点が魅力です。摩擦に強く変色も起こりにくいですが、静電気によってホコリや花粉が付着しやすいというデメリットも。
肌触りを重視する方にはコットン素材がおすすめですが、化学繊維に比べると耐久性は劣り、洗濯で縮みやすいのが難点です。
ラグは素材によってメリット・デメリットが異なるため、目的や生活環境に合わせて最適なものを選ぶことが大切です。
また、足元が冷えやすい時期は保温性の高いウール素材や厚みのあるウレタン素材のものを。汗をかきやすい夏は接触冷感や吸水・速乾性のある素材に取り替えるのもおすすめですよ。
5.色
ラグをインテリアとして活用する場合は、色やデザインも慎重にチョイスしましょう。
ラグの色は、床もしくは家具と同系のものを選ぶのが基本です。インテリア配色は【ベースカラー70%・アソートカラー25%・アクセントカラー5%】の黄金比率にならって考えると失敗を防げます。
明るい色は空間を広く見せ、暗い色は落ち着きやシックな印象を演出します。生活感や汚れが気になる方には、中間色や柄物のラグもおすすめです。
ラグの色やデザインで迷った時は、株式会社COLORHOUSEまでご相談ください。お客様の好みや理想に合わせて最適なインテリアコーディネートをご提案いたします。
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フローリングにラグを敷いて快適な空間をつくろう
フローリング用ラグは、機能性と美しさを兼ね備えた重要なインテリアアイテムです。
厚みやサイズ、機能、素材をしっかりと選ぶことで、快適でスタイリッシュな空間を演出できます。フローリングの傷対策や生活音の軽減、ケガの予防にもつながるため、家族が集う空間にはぜひラグを敷いてほしいと思います。
ご自身の暮らしに最適なラグを見つけて、機能的かつ魅力あふれる空間に仕上げてください。
株式会社COLORHOUSEは、色彩計画に定評があるインテリアデザインオフィスです。お客様のライフスタイルや好みに合わせたコーディネートを提案しておりますので、ラグ選びでお困りの方はお気軽にお問い合わせください。
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