2Fにリビングを作るメリットとデメリット
投稿日:2021年10月1日 | 最終更新日:2021年10月1日
戸建てにおいて、
「玄関を入ってホールを通り、リビングドアを開けるとリビングダイニングが広がり、その奥にキッチンがある」
といった間取りを多く見ます。
水回り(キッチン・風呂・洗面・トイレ)は1階に設置することが多く、キッチンとセットで配置されることが多いリビングダイニングは、やはり1階に設置されることがほとんどでしょう。
「1階リビング」は、使い勝手が良いので多く見かけられると思いますが、今回のブログでは逆に、「もし2階にリビングがあったら?」を考えてみたいと思います。
日々の暮らしがどう変わるのか検討してみましょう。
2階リビングのメリット
日当たりが良い
1階より2階の方が、断然明るく日当たりが良いです。
2階の方が、日の差し込む時間が長いからですね。
建物の屋根部分に取り付けられる窓「天窓」を付けると、さらに明るくなり、開閉できるタイプにすれば換気もできます。
後に、自宅すぐ横に新しい建物が建ったとしても、2階リビングなら1階リビングより日差しを確保できる可能性は高いです。
天井を高くすることができる
2階建て場合、それ以上にフロアがないので、2階のリビングの天井を高くとることができます。
天井を高くすることで、部屋を広く開放感を感じさせる効果が大きいです。
屋根の形状を活かした勾配のある天井や、その高さを利用して設ける「ロフト」は、おしゃれな空間としてリビングが広がり、インテリア性も上がるのではないでしょうか。
耐震性がよくなる
2階にリビングをつくると、1階にプライベートルームを設けることになります。
プライベートルームは、「柱と壁」で数部屋に区切られ、この「柱と壁」が「耐震性をよくする」ことに繋がります。
1階あるプライベートルームを仕切る「壁と柱」は、より土台がしっかりするのに役立っています。
一方、リビングは見渡せるようなスッキリとした空間がほしいので、「壁と柱」はプライベートルームを設けるフロアよりも断然少なくなります。
プライバシーを守れる
特に狭小住宅おいて、2階リビングはプライバシーを守れると思っています。
隣家から聞こえる生活音や視線は、カーテンやブラインドを閉めていても気になるものです。
2階リビングならそれらのストレスも和らぐでしょう。
隣家と窓の位置が合わないようずらしたり、摺りガラスにしたりなどの注意は必要です。
2階リビングのデメリット
階段の上り下りが増える
リビングを2階にすると、キッチンやダイニングも合わせて2階にすることがほとんどです。
つまり、重い食材などを買って帰宅したら、その荷物を必ず2階のリビングダイニングへ持って上がらなければなりません。
宅配サービス・宅急便・郵便など、その都度1階へ降りて受け取り2階へ持って上がる作業は必要です。
今は若くてその動作が苦にならなくても、将来のことを考えることは必要だと思います。
例えば、階段の勾配や形状を高齢者用に工夫したり、リフォームを見据えてエレベーターが設置しやすいようにレイアウトを考えておくなど、考えてみましょう。
子育て世代は子供の行動がわかりにくい
帰宅しても2階には上がらず、そのままプライベートルームに入ってしまうことが多くなる可能性があります。
帰宅していても気付かなかったり、反対に知らず知らずのうちに外出していたりして、子供の様子を確認するのが難しくなりそうです。
対策として、2階に子供部屋を設け、小さいうちは必ず家族が集まるリビングを通るようにレイアウトするのはいかがでしょうか。
そうすることで、子供の行動が把握できなくなることを避けることができます。
子供が独立した後は、書斎・夫婦の寝室又はゲストルームとして使ったり、リフォームしてリビングを広げることも可能です。
防犯に注意する
生活の中心が2階になると、1階の戸締りが疎かになってしまうことが心配です。
1階の窓はシャッターや面格子をつけたり、窓の位置を高くするなど工夫して防犯面を強化するようにしましょう。
まとめ
2階リビングは、眺めも良く開放感があり憧れる方も多いと思います。
でも、メリットばかりを追うのではなく必ずデメリットも考え、自分たちの暮らしのスタイルがあっているのかどうかをしっかりと検討しなければいけませんね。
建築士やデザイナーなど、プロの意見を聞くことも必要だと思いますよ。